贅沢な言い訳
職場で、「人が足りない、もっと時間があれば」という話を聞きます。「人が辞めても新しい人を雇わないので、現場が悲鳴を上げている」と。そこで、コンサルティング先のリーダーの方と話をして、なぜそう感じるのかがわかりました。
その方は、「忙しいから、人を増やしてほしい」と訴えているので、わたしがどのくらい業務が詰まっているのかを説明していただくと。
いろいろな理由をつけて、
“「私にしかできない仕事なんです」”
を繰り返すばかりです。
仕事は「渡す」か「捨てる」かしないと減らない
じつは組織において「この人でないとできない」という仕事は、それほど多くありません。そうでなければ欠員が出るたびに組織としてのパワーが落ちることになってしまいます。組織内の仕事をこなすことにおいて、誰もが代替可能であるからこそ、組織は個人の寄せ集め以上のチカラを発揮できるのです。( ・´ー・`)
人に仕事を振れない理由をいくつもあげておいて、「人がほしい」と訴える人は、人を増やしても仕事を渡さないでしょうね。結果、自分の仕事量も減らず、増員した人の分のコストがかかるだけです。
会社だって、そんな非効率なことを永遠に認めないですよ。そのリーダーさんには、
“「あなたが仕事を渡せる人になるのが先です」”
とお伝えしましたが、理解してもらうのに小1時間かかりました。(T_T) その方は優秀なのに、このロジックが通じないので驚きました。
少ない人数でもパワーを引き出すコツ
- 意思表明する風土をつくる
- 社内のコミュニケーションを活性化する
- 定着率を高める
1️⃣ 設定された成果に対して、「自分としてはこういうふうにやっていきたい」とか「こんな思いでやっている」という、意思表明する風土をつくることです。すると、自分の考えを伝えたら、もしかしたらダメ出しされるかもしれないけれど、承認される機会も多くなるから成長できるのです。「私がんばってるオーラ」を出すだけの人とは、成長のスピードは全然違いますね。
2️⃣ 王道ですが、「報告・連絡・相談」の「ホウレンソウ」です。とくに報告は、仕事が2割り程度進んだ時点でいったん報告してもらう。なぜなら、完成前に上司が仕事を見ることで、上司が「ここに力をかけずに、こっちをもっとやって」と、軌道修正が早めにかけられるからです。おのずと結果も早く出せます。仕事に優先順位をつけたり、上司とすり合わせたりするコミュニケーションが大事ですね。
3️⃣ 離職率の高い会社は、結局、優秀な新人の獲得にまで手がまわらなくなってしまいます。今いる人材を定着させることに目を向けて、踏みとどまって歯車を押し戻さないといけません。定着にチカラを入れた企業と、しなかった企業とでは、二極化の加速に違いが出ます。
まとめ
いずれにしても、メンバーが積極的に意思表明できる会社というのは、上が意識して作っていく気持ちがないと、自然にできるものではないということです。個人も組織もすぐ思考停止してしまいますからね。^^;
是非、『正のスパイラル』にまわり出すことを期待したいですね。
0コメント