戦力になるかは育て方次第
売上がなかなか上がらない会社では、コスト削減、そして人件費削減のためのリストラなどを、まずはじめます。そうした職場では、足りない人員、間に合わない仕事のために、正社員以外の契約社員やアルバイトを雇って仕事をまわしています。
ところが、社員だけでは仕事がまわらないから人を雇っているはずなのに、、朝、出社して「私、今日は何をしたらいいですか?」と聞きにくるアルバイトや契約社員があなたの職場にもいませんか?
コンサルティングさせていただいた企業でも「契約社員やアルバイトをかなりの数使っているのですが、なかなかこちらの思っているように働いてくれないし、自発的に動いてくれないんですよ」と、アルバイトの扱いに関する悩みはよく耳にします。
しかし、これは
\\ 契約社員やアルバイト側の問題なのでしょうか?//
今回は、多くの飲食店経営者に見受けられる、契約社員やアルバイトとのコミュニケーションについて、一緒に考えてみたいと思います。最後まで読んでいただいて、ご参考にしていただけると幸いです。
【目次】
- 誰だって切り取り仕事は楽しくない
- アルバイトも戦力として考える
- 急がば回れ
1.誰だって切り取り仕事は楽しくない
本当の問題は、雇う側が、「今日はこれとこれをやっておいてくれればいい」という、単なる片手間仕事をさせる人間として、期待も寄せずに働かせていることにあると思います。
「そんな仕事はアルバイトにやらせておけばいい」という考えで頼まれた仕事を気持ちよくできる人は、、、
まずいなーーーーい!!
誰にとっても、切り取り仕事は楽しいものではないのです。
先日もアルバイトで働いている店員が、「わたし本当はMacのPCも使えるんだけど、今の職場では余計なことを言うと仕事が増えちゃうから使えないフリしてるの」と言っていました。本人のやる気の問題だと思われがちですが、じつは仕事を頼む側の「時給分、日給分」という『切り取り仕事』の弊害です。
3人で5人分、5人で7人分の仕事をこなさなければならない職場であるなら、契約社員もアルバイトも戦力にしなくてはなりません。そのためには、たとえ現状の待遇が契約社員やアルバイトであったとしても、「自分も戦力である。職場から期待されている」と自覚することが非常に有効なのです。そのためには、
"与えられた仕事を全うすることが、その人にとってもキャリア形成のスタートにもなる"
ことをはっきり伝えるべきです。
今アルバイトや契約社員としてやっていることが5年後、10年後、自分が目指すキャリア形成とどうリンクしてくるのか、そのための一歩が現前の仕事であることをしっかり話し合い、現状の仕事をステップアップと捉えてもらうような努力は、企業側からも必要だと思います。
2.アルバイトも戦力として考える
その第一歩として、多くの企業では社員しか会議に出席させませんが、そこから見直してみてはいかがでしょうか。
「会議は就業時間外にやることも多い」「正社員だけ出ればいい」という声もありますが、残業をさせられないのであればなおさら会議に出席してもらう必要があると私は思っています。なぜなら、常日頃から会議などで仕事の進捗状況や、仕事の全貌を自ら確認して仕事に取り組んでもらったほうがよほど効率的だと思うからです。少なくとも毎日「今日は何をやったらいいですか」というような受動的な質問から始めなくても済みますよね。(^^♪
3.急がば回れ
正規雇用ではない人は育成しない、アルバイトに多くは期待しない、では、働く側のモチベーションを上げることはできません。ある企業でコンサルティングをさせていただいた際に、生産性を上げるためのビジョンを、「急がば回れ」として、社員とアルバイト・契約社員のコミュニケーションにまずは徹底的に力を入れたチームがありました。
まさにそのとおりで、チームとして生産性を高め、この時代で生き残ることができるのは、
\\ 人を育てようという会社 //
だけなのです!
今後、育児・メンタル不調・介護などで休業を余儀なくされる人などを含めて、時間や働き方に制約のある社員が増えてくるのは目に見えています。「明日は我が身」、すべての人が「ワケあり」社員になる可能性があるからこそ、正社員もアルバイトもなく一人ひとりを育てないと、会社や組織は立ちゆかなくなってくるのです。
働く側も、どんな立場であれ、待遇であれ、仕事に対して真摯な気持ちでいつも取り組む姿勢が大事です。
それが自分の道を切り拓くことになります。
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