教えるには根気が必要
「何回言ったらわかるんだ!」と、イラッとして語調強めに言ってしまうことってありますよね。恥ずかしながら、私もつい感情的に言ってしまっていました。(^^ゞ
日ごろからミスするところが同じで、だから「こことここの2点を必ずチェックするように」と伝えたのですが、やはりミスをする。
上司:「ほら、この間ここを見直す
ように言ったよね」
部下:「忘れていました!」
次は大丈夫かなと思ったら、やはり同じミスをする。次もまた…∞ 「え、なんで?何回言えばわかってくれるの?」と思って、20人くらいの社員をグループ分けして実験してみました。これに気をつければ売上アップできるのだから、ものすごく重要です。
その結果……。平均35回でわかってくれました。35回言い続けて、やっとケアレスミスがなくなったのです。(こちらも必死!もはや執念とも言えます。笑)
ほとんどの管理職は2~3回言っただけで「わかるはずだ」と思っているのではないでしょうか。
本当はあと32回言わないといけないわけです。(注:この数値はあくまでも私の分析結果なので、ご参考までに。)そのくらい、
\「言っただけ」では行動に移せない /
ということです。
習慣になってしまえばいいのですが、習慣化までには根気が必要だという理由と対策についてお話します。ぜひ、最後まで読んでスキルアップにお役立てください。
イメージがわかないと行動に移せない
そもそも、「言葉で言っただけでは伝わりにくい」ということもあります。言った側は「こんなに何回も言っているのに、なぜわからないんだ?」と思ってしまいますが、多くの場合、伝え方に問題があるのです。言葉が相手の頭の中でどうイメージされるかはさまざまです。
たとえば、『カード』という言葉ひとつとっても、銀行のキャッシュカードを思い浮かべる人もいれば、クレジットカードやポイントカード(会員証)などを思い浮かべる人もいるでしょう。
つまり、ちゃんと伝えるには、もっと丁寧に描写してイメージを統一しなければなりません。
では例題を1つ、部下の立場に立って想像してみてください。
↓ ↓ ↓ ↓
上司から、数枚のホチキス留めされた資料を渡されて
「これ、コピーとっておいて」
とだけ言われたらどうでしょう。
上司は「社内会議用の資料だから、モノクロでいい。コピー機のオート機能を使えば早くできるが、いったんホチキスの針を外さないと詰まってしまう。そんなことは常識」と思っているかもしれません。
さて、あなたはこの上司のイメージした仕上がりで、コピーをとることができるでしょうか?
「YES」であれば、普段からコピー機を使いこなしている人なのでしょう。でも、「NO」の人(やったことのない人)にはわかりませんよね。(;_;)
では、もし上司がコピーの取り方を最初にやって見せて、
「今やった通りにお願い」
と伝えれば、お互いの解釈が食い違うことは少なくなるでしょう。
まとめ
相手が理解していなければ、「言っただけ」に過ぎず「伝わった」ことにはなりません。日ごろの小さな食い違いが、お互いの信頼関係を崩す結果にもなり得ます。「何回言ったらわかるの?」の前に、やるべきことのイメージがちゃんと伝えられているのかを確認してみましょう。
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