心のセーフティネット
「仕事が趣味だ」という人が、意外に多いですよね。ワークライフバランスが声高になって、プライベートの充実が仕事への相乗効果につながると考える風潮にあります。昭和の『24時間(ニジュウヨジカン)働~けま、す、か~♪ビジネスマ~ン!ビジネスマ~ン♫ジャパニーズ、ビジネスマ~ン♬』というCMは、もはや封印されました。
とはいえ、仕事一筋に生きてきた管理職や経営層、また若年層にも「仕事が趣味でいいじゃないか、仕事をすることに喜びを感じて何が悪い?」と考える人たちが多いのも事実。
おっしゃる通り!いいんですよ。嫌なことや、辛い思い、失敗をしたときに、仕事で解決できる度量がある方でしたら仁王立ちして立っていられることでしょう。(メンタル最強民(^o^;))
で・す・が、そうではない人たちもいるということを忘れてはいけないわけです。
むしろ、仕事一筋で頑張ってきた人だからこそ、壁にぶち当たったときに \\ ボッキリ‼️ // 心が折れてしまうことのほうが多いんですよ。(わたしもそうでした(;_;))困ったことに、こればかりは折れてしまってから気づく病なので、できるだけ早く未然に防ぎたいものです。今回は、「仕事以外にも何本かの柱(セーフティネット)を持っていたほうが心にゆとりが持てますよ」という話をします。最後までお付き合いくださいませ。
[目次]
○ ほめ上手はあげ上手
○ 評価の3K
○ プラスの声かけ
ほめ上手はあげ上手
部下をほめるのが苦手な上司は、おそらく「今後それをやらなくなるのが心配」ということなのでしょう。たとえば、今月の営業成績が良かった部下をほめると、図に乗って努力しなくなるということが心配なのかもしれません。油断せずに気を引き締めてほしいと思っている。そして成長し続けてほしいのです。確かに、気持ちはわからなくもありません。
でも、何かを達成して嬉しいのなら、その感情をしっかり味わってもらうことは大切です。頑張っていい成績をとっても「まだまだ」、売上1位をとっても「まだまだ、油断するな」……。では常に不満足感が残ります。そして大きなことを成し遂げても、自身に「まだまだ」という焦燥感がつきまとうのです。これは不幸としか言いようがありませんよね。
まずは、図に乗るくらいほめてみてください!間違いなく、ほめられた部下の気持ちはあがります。
評価の3K
そうは言っても、社会は厳しいものです。(T_T) なんだかんだいって、成果が上がらなければ評価してもらえません。人を評価するときの対象は、3つあると言われています。
- 行動(行為)に対する評価:たとえば、「取引先を◯◯件も訪問して、えらいね」
- 肩書(地位)に対する評価:「さすが部長の一声で、お客さまの決断も早いね」
- 個人(存在)に対する評価:「あなたの笑顔がメンバーの力だよ、ありがとう」
実際、会社組織において言葉にするのは、①行動(行為)と②肩書(地位)の評価ばかり。これでは「厳しい社会」と同じです。会社は③個人(存在)で評価してくれず、①行為と②地位で評価します。会社で「お前はいてくれるだけでいいんだ」と言ってくれる社長なんていません。ですから、人を育てる立場であれば「どんなミスをしても私が責任をとるよ、あなたは素晴らしいんだから」と言ってあげることは、心のセーフティネットになるのです。
プラスの声かけ
そもそも評価となると、「ここがダメ」「そこができていない」などの減点方式が多いんですよ。つまりマイナスの部分を見ている。なぜなら、そのほうが楽だからです。(見つけやすいとも言えますね)最近では、学校(や職場)でイジメにあったとき、誰にも相談できずに追い込まれてしまうという痛ましい事件があとを絶ちません。だからこそ、「あなたは何をしても素晴らしいんだよ、大切なんだよ」というプラスのメッセージが伝わっていれば、周りの人に相談することができるでしょう。
“1本の矢は簡単に折れるが、3本束ねると折れにくい”という教えがあるように、自分を支える柱は仕事だけでなく家族や周りの人間関係、ボランティアなど、複数の柱を持つことで心にゆとりができます。
信頼できる関係づくりのために、自分は他人にどうやって接してきたかなと振り返り、今後はどうやっていこうかと考える。それこそが、大事な観点ではないでしょうか。
10月のスタートに合わせて、課題にぜひ、加えてみてください。
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