12 December
「♪はしるーはしるー♪おれーたーちー!」 と気分ばかり焦りますが、
身体がついていけるくらいの冷静さ、俯瞰力が欲しい…
なんて、苦笑いしつつ、2022年最後の月が始まりました。
12月の週末って4回だけかーと思うと、
有効に使わなきゃなって思います。はい。
今年を自分なりに振り返ってみると、計画どおりにいったこと、そうでなかったこと。トライ&エラーを繰り返しながら成長したこと。はじめての経験などなど。それなりに忙しく過ごしてきました。
その中でも、大きな変化を実感した『人との出会い』。
リモートが定着する一方で、リアルでお会いする機会が圧倒的に増えましたね。個人的にはとても嬉しく思います。まだマスク着用と環境への配慮は必要ですが、2年前と比べると、TPOに合わせたマナーが定着してきたのを感じます。
そしてもう一つ、『社内研修』にも変化がありました。
私たち(ソリッドコミュニケーション)が提供する、『ベーシック研修』(※「新人研修」「マナー研修」「電話応対研修」などの基礎力を強化する研修)のご依頼に加えて、『アドバンス研修』(※「リーダーシップ研修」「コーチング研修」など、各々の課題に合わせた研修)のご相談やご依頼を多くいただくようになりました。
その背景には、人員不足による新規採用に伴う対策もありますが、むしろ経営者さまや管理職の方々の意識に大きな変化があったように感じました。
ひとことで言うと。人材育成を『経営戦略』の一つとして取り組みたいという、経営の本質に目をむける熱意が、今まで以上に伝わってきたのです。
私たち(ソリッドコミュニケーション)が提供する人材育成は、目にみえるサービス(商品)ではありません。だからこそ、価値観を共有して同じゴールを目指すことが重要だと考えています。
「モノからヒトへ」と変化した世の中は、感情で価値を見出すようになりました。つまり、「何を買うか?」から「誰から買うか?」ということ。(勘違いしないでいただきたいのは、"品質あってのヒト”だというところですね)さらに単純に言ってしまえば、「好き」か「嫌い」かで人は選んでいるとも言えるのです。
同じ商品を売っていても、なぜか?「あそこのお店(ブランド)の方が好き」ということはありませんか?それが、『感情価値』。つまりブランドなのです。
『会社』というブランドと、そこで働く『人』というブランド。この2つのブランドを確立することが、これからますます求められてくるでしょう。
私自身、研修を通して改めて気づかされることも多々あります。以前、受講者のお一人の何げない言葉に、ハッとしたことを思い出しました。
トレーナーは、研修の単元ごとにその区切りの箇所で必ず「ここまでの内容で何かご不明な点やご質問はありませんか?」などと受講者の理解を確認します。私もいつものように研修の区切りで問いかけました。
すると受講者のお一人が「私だけが理解できていないのかも知れませんが、質問していいですか?」と手を上げて、「先ほど説明していただいた内容は○○ということですよね?」と確認されたのです。
私は質問内容を他の受講者にも聞こえるように復唱し、回答する前に「このご質問はよくいただく内容です。ありがとうございます」と一言添えて回答しました。
たったこれだけの会話です。
しかし、研修終了後にこの受講者の方が「さっきはとても不安で、ドキドキしながら質問したのですが、先生に『よくある質問ですよ』と言われて、とても安心して訊くことができました。ありがとうございました。私もお客様からの質問には、何か質問がしやすくなるような一言を添えられるようにしたいと思いました」とおっしゃったのです。
私はこの言葉にハッとしました。なぜなら、私はトレーナーとして質問内容の理解と回答の仕方は彼女に合わせた対応を心がけましたが、不安そうな様子を感じさせない彼女に不安感があるなどとは想像していなかったのです。
受講者の質問(事実)を受け止めてはいましたが、質問する気持ちまでの受け止めはできていなかったということです。「事実と気持ちの受け止め」はコミュニケーションでは必要な要素です。顧客対応だけでなく、研修でも必要なことだと改めて実感した出来事でした。
研修に限らず、日常業務や部下へ指示を出すときなどでも同じようなことがいえるのではないでしょうか?
今年最後の月は、日常の何気ないコミュニケーションを振り返りながら、小さな気づきを自分にも、相手にもプレゼントできる。そんな場面が増えることを願っています。
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