ポスト?そんなものいりません
アイドル全盛期には、「ポスト、山口百恵さん」「ポスト、松田聖子ちゃん」「ポスト、○○○○」と、芸能界で言えば本人の色を持った後任(たとえは悪いが…)を、キャッチフレーズにデビューをする新人が多くいましたよね。会社に置き換えると、社員にポストや金銭で応えてきたんですよ。
雇用する側の与えるものと社員が欲しいものが一致していたので、その関係はうまくいっていたワケです。
ところが今、社員にはポストがほしい人と自分らしいキャリアがほしい人の2つのタイプがあるのです。
今回はどうしても部下の気持ちが理解できないという上司に向けて、その原因である、
"キャリア観の違い"
についてお話します。ぜひ!最後まで読んでご参考にしてくださいね。
【目次】
■ ジェネレーションギャップ
■ 「だから、アナタは古い!」って言われてしまうんです
■ 若者がお金を出してプロのコーチングを受ける時代に
ジェンネレーションギャップ
先ほど、社員には2つのタイプがあると申し上げました。後者(キャリアがほしい人)は、会社に対する帰属意識があるとはいえません。帰属意識の低い社員のほしいものは多様で、人生観もさまざま。一方、ポストがほしい人はそのために頑張ります。
今の会社の上層部では、この「ポストがほしくて頑張ってきた人」が幅を利かせています。たしかにこれまで管理職になることは、出世であり、人生の成功基準の1つでしたからね。そのような管理職と話していて感じるのは、管理職が、「自分の成功基準」に疑問を感じていないことです。
ですから、部下もポストや昇給のために動くと思っているのでしょうね。
現実には、管理職になって苦手なマネジメントをさせられるより、大好きな現場のほうがいいという部下がいます。つまり彼らは、
『自分らしいキャリアがほしい』
のです。
「だから、アナタは古い!」って言われてしまうんです
このように仕事に対する価値観の違う社員の層があるのです。
管理職は、ポストに興味がない部下がわからない。わからないけど、とりあえず檄を飛ばし、叱り、説教をしています。「自分らしいキャリアがほしい」と考える層がこれだけ増えた現実を見ると、使いたくない言葉ですが、
「そのやり方は古い!」
のです。
ところが、管理職にこの価値観のズレをいくら認識してもらおうとしても、なかなか腑に落ちないようです。「自分の価値観が原則だ」というほどの頑固さをもっています。変化を嫌う気持ちはわかりますが、変化せずに仕事人として生き抜くことなどできませんからね。あしからず…(_ _;)
若者がお金を出してプロのコーチング受ける時代に
今、一見わがままに見える若年層は、「ビジネスパーソンとしての能力は会社任せでいい」「自分の時間やお金は、趣味に使う」という思考ではなく、「自分のスキルアップは個人としての責任」と捉えています。つまり、
"どこへ行っても通用するスキル"
であること。
その背景には、サラリーマンが「自分の価値観という尺度をもち始めた」ということではないでしょうか。「スキル」を1つもっていれば、一生の雇用が保障されていたころは、意識すべきはその会社でのコミュニケーションや、その会社に適合することなどですんでいましたからね。
今は、スキルをもっていても、それが、いつ何に取って代わられるかわからない、という危機感をもっている人が多い。だから、コーチを雇うという自己投資をしているのです。
そんな部下は、自分らしいキャリアを求めているため、帰属意識が低く、有能であればあるほど囲い込みが難しいのです。
ただし、人材の流出を指をくわえてみていては、企業は強くなっていきません。でも、自分らしいキャリア形成の手助けをすることで、人材をつなぎとめることは可能です。
そのために、コーチングのスキルを役立てることができますからね。
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